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座敷わらしに遭遇!?

あれは私が19歳の時でした。よく分からない定説で20歳までに霊を見なければ一生見ないと聞いたことがあります
 
「座敷わらし的な者」に遭遇してしまったのは19歳と8カ月。あと4カ月踏ん張れば、その定説により霊を見なくて済むはずだったのですが(苦笑)
 
当時はデザインの専門学校に通っていました。冬休み期間、通常の冬休みは大抵12月24日くらいから1月7日までだと思うのですが、通っていた専門学校は学校の都合で年末近くまで授業があり、年明けは20日くらいまで冬休みだったのです
 
専門学校、特にクリエイティブ系の専門に行ってた人は分かると思うのですが、この手の専門学校は課題がやたら多いので週に数回何処かでアルバイトをするというのが難しいのです
 
やるとするならスポットのアルバイト、私はよく交通量調査をスポットで入れてやってましたが、専門学生は課題に使う材料費や彼女や友達と遊びたいし、洋服だって買いたい。なので常に金欠です。この時は冬休みの課題が少なく、課題は年内中に片付けました
 
それはとある事をするためです
とある事とは約2週間の住み込み短期バイトです

バイトの内容は長野にある飲料メーカー工場の住み込みバイトでした。業務内容はラインに乗ってきた商品の検査等です
 
仕事自体は簡単でしたが簡単故に時間が嫌に長く感じたのを今でも覚えています
 
住み込みバイトなので寮付きです。通常、寮というのは作りが所謂アパート的な所が多いですが、その時の寮は元旅館でした
 

座敷わらしに遭遇!? 旅館
旅館の外観イメージ
 

かなり古びた旅館でだったので、おそらく経営が立ちいかず結果飲料メーカーに売り払ったのかなと想像しています
 
古びた旅館なので外観は古臭かったですが、中は清掃が行き届いているので比較的清潔さが保たれています
 

座敷わらしに遭遇!? 旅館
室内のイメージ

 
二階建てで部屋は全部で10室。間取は6畳二間で、そこに2人の従業員が寝泊まりします。その時同室だったのは50代のおじさんでしたが、寝てる時のいびきが酷くて、当時はそれがかなりストレスだった記憶があります
 
部屋にトイレや風呂、洗面所は無く、トイレは共同(しかも大きい方は和式便所)、洗面所は各階にあるのですが、複数人が使えるよう長いタイプの洗面所でした。イメージとしては小学校の手洗い所です
 

座敷わらしに遭遇!? 洗面所
洗面所のイメージ
 

お風呂は旅館で使っていた頃のままでタイル張りですが一度に5~6人は入れる浴槽で、しかも温泉。使用できる時間は7~23時といつでも入れる訳では無かったですが、これは本当に良かったです。工場で8時間働き、疲れた身体を癒してくれました
 
事件が起きたのは入寮して3日目の事でした
 
翌日が初めての休日だった私はテンションが上がり夜中の1時くらいまで起きてました。1時くらいに眠くなったので歯磨きをするために廊下にある洗面所に向かいます。真っ暗では無いけど旅館によくある、ぼんやりした照明だったので、まぁまぁ怖い感じです
 

座敷わらしを見た!? 旅館
廊下の灯りのイメージ
 

私は洗面所の鏡を見ながら歯を磨きます
洗面所にある鏡と言うのが写真のような壁に張るタイプの鏡です
 

座敷わらしに遭遇!? 鏡
鏡のイメージ
 

通常この手の鏡は裏面に穴があり、壁に釘などを刺し、穴に釘を入れて鏡を固定します
ですがこの時の鏡は後ろに窓枠と窓があり、釘等で固定する事が出来ません
 
必然と鏡上部に紐を結び、窓枠より上の箇所に釘を刺し、その釘に紐を通す形となっています
 
鏡を見ながら歯を磨いていると、風も無いのに鏡が中心を軸に左右に動き出します
 
それまで自分の顔を写していた鏡が右に向けば自分の右側が写り、左に向けば左側が写ります
 

座敷わらしに遭遇!? 鏡
鏡が右に動いた時のイメージ
 
座敷童に遭遇!? 鏡
鏡が左に動いた時のイメージ

 
突然の事にびっくりしながら鏡を見ていると、鏡が右を向いた時、鏡越しに3~4歳くらいの着物の子供がいたのです
 
びっくりしながらも今度は鏡越しでは無く、実際に子供がいた自分の右側を見ても誰もいません。改めて鏡を見ても、やはり何もいません
 
恐怖のあまり途中だった歯磨きを中断して走って部屋に戻ります
 
口をすすいでなかったので部屋においてあったペットボトルの麦茶で口をすすぎ、すすいだ麦茶は窓の外に吐き、その日は震えながら就寝しました
 
生まれて初めて霊現象に遭遇したので2日くらいは本当に怖かったです。洗面所は明るい時間にしか使わないようになりました。お風呂も19時前に入るようにして、トイレは夜が更けて行くときは鏡は絶対見ず早足で洗面所を通り抜けトイレに向かってました
 
ですが3~4日もすると、鏡が動いたのは確かとして自分が見たのは幻覚だったのかもと思うようなり、怖さはだんだん無くなります。そもそも、その旅館自体おどろおどろしい雰囲気が無いのです。私は所謂視える体質では無いのですが、やばい雰囲気は何となく分かる体質なのです。ちなみに自分が見た事を誰かに話す事はしませんでした。何となく自分が変な奴と思われたくなかったからです
 
事件から6日後に再度翌日が休日と言う状況になります
 
その日は寮長のおじさんが歓迎の意味も込めてお酒やおつまみを用意するので、みんな集まろうという事になります
 
寮長も含め昔からいる従業員が4人。短期バイトが4人。シフト制だったので他の寮の人たちは仕事だったので8人集まりました
 
昔からの従業員はお酒を飲みながら麻雀を楽しみ、短期バイトの4人は同じくお酒を飲みながらトランプに興じます。短期バイトはみな若く20~30代くらいでした。ちなみに短期バイト4人は同じ求人募集で入ったので赴任日が近く、仕事のスキルがほぼ同等なのもあり、話しやすいのです
 
お酒が入って少し気が大きくなったのと比較的同世代の人で安心したのもあり、私は短期バイトの人にだけ聞こえる声量で先日の出来事について話し出します
 
3人中1人は冷めた感じで聞いているのですが2人は神妙な顔で話しを聞いています。すると神妙に話を聞いていた二人の内の一人が語り始めます
 
俺も何日か前に夜中に大がしたくなって和式トイレで用をしていたら、突然股下を生ぬるい風が数秒通り抜けていった。そのタイミングだけ、それまで大きい音を出してた外で吹いてた風の音が全く聞こえなくなって…
 
神妙に話しを聞いていた2人はたまたま同室で、トイレで恐怖体験をした人が部屋に戻り、その話をしても、その時は全く信じてくれなかったそうです。ですが翌日にある事件が起き、信じて無かったもう一人も恐怖体験に遭遇します
 
同室で年齢も比較的近い二人、職業はフリーターと言う事で、かなり仲良くなってました
 
深酒しない程度にお酒をちょくちょく飲んでたらしいのですが、トイレ時間があった翌日の夜中1時くらいに部屋のドア(廊下側)を誰かが爪で引っ搔くような音が30秒くらい続いたそうです
 
その状況にトイレの恐怖体験をした人は怖くて仕方無いのですが、もう一人は、誰かいたずらでやってるのだろうと走ってドアに行き、「ふざけるな!」とドアを開けたのですが、ドアの前には誰もいなかったそうです
 
しかもその日はそれが30分間隔くらいで計3回あり、その度確認しても誰もおらず、信じて無かった人も流石に怖くなってしまったそうです
 
ドアを引っ掻く音の話をしてる時は声のトーンが少し大きくなっていたようで、その話を聞いていた寮長がこんな事を言い出します
 
「ここは昔から新人さんが来ると大抵の人が何かに遭遇するんだ。でも悪さもしなければ、悪いことも起きないし心配する必要はない。多分座敷わらしか何かがいたずらでやってるだけだし、向こうも一回やったら気が済むみたいだ」
 
笑いながらそう言います
 
私が2週間いた寮生活で恐怖体験は寮長のいう通り一回だけでした
 
ちなみに唯一恐怖体験をしてなかった短期バイトの一人は、集まりの翌日にドアを引っ掻かれ、しっかり洗礼を受けてしまったようです
 
2週間の契約期間が終了した私は(求人内容が最低2週間。長期歓迎の仕事でしたが、私だけ唯一2週間契約)最後の仕事が終わり、荷物を纏め帰る準備をします
 
最後に短期バイトの人たちに挨拶にいくと、たまたま短期バイト3人が同じ部屋で過ごしてました
 
短期バイト3人に向け「お世話になりました。あと結局みんな何かしら経験しましたね」というと
1人が「俺だけトイレとドアと二回あって、ずるくね?」と言い、みんなで笑いあいました
 
所謂恐怖体験をした私ですが今となれば後味の悪くない体験だったと思います
 
ちなみに最初に書いた20歳までに霊を見なければ一生見ないという話ですが、20歳を過ぎてからが現時点で見たことはありません。あの定説は一体何なんでしょう(笑)


更新日 2026年3月1日

著者 古田晃広